Research Project
Grant-in-Aid for Exploratory Research
キメラRNA/DNAオリゴヌクレオチドは、RNAとDNAからなる合成オリゴヌクレオチドであり、ゲノム中の標的遺伝子を部位特異的に1塩基置換する方法が哺乳類において開発されている。我々は、キメラRNA/DNAオリゴヌクレオチドを胚盤由来の2倍体カルスにパーティクルガンで導入することにより、標的塩基に1塩基置換を起こすことがイネにおいて可能であることを明らかにした。塩基置換を起こす頻度を調査した結果、胚盤由来のカルスの場合、導入細胞あたり3.3x10-5であった。コケなどの半数性植物では相同組み換えを起こしやすいことが知られているので、葯培養由来のカルスを用いて、半数性細胞と2倍体細胞において塩基置換を起こす頻度を比較した。その結果、葯培養由来のカルスはおよそ60%が半数性であること。葯培養由来のカルスは胚盤由来のカルスに比べ塩基置換の頻度は10倍高いが、自然突然変異の頻度も高くアルビノが多いこと。半数性の細胞と2倍体の細胞で塩基置換の頻度に差が見られないことがわかった。通常のco-transformationでは選抜マーカーと非選抜マーカーの両方の遺伝子が導入される確率はおよそ50%である。同様に、2種類、あるいは3種類のキメラRNA/DNAオリゴヌクレオチドを混合して導入した場合、2カ所同時に塩基置換が可能かどうか検討した。しかし、2箇所で同時に塩基置換したものは得られなかった。この技術を実用化するためには、2箇所の異なる遺伝子に同時に塩基置換を誘導する条件検討する必要がある。
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Proceeding of World Rice Research Conference 2004 (印刷中)
Plant Cell Report 22
Pages: 509-512