Project/Area Number |
15658094
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied veterinary science
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
村上 賢 麻布大学, 獣医学部, 助教授 (80271360)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | ミトコンドリアDNA / マイクロサテライト / DNA多型 / ネコ / イヌ / ヘテロプラズミー |
Research Abstract |
犯罪捜査などの法医鑑識領域においてヒトだけでなく動物の微量組織からの異同識別も重要である。特に動物種として、ペットとして広く飼育されているイヌとネコはその対照となる。昨年度、数多くのネコおよびイヌの毛からミトコンドリアDNA(mtDNA)の配列変異に基づいた多型性を調べ、個体識別における有力なDNAデータベースを作成した。本年度は、さらにこのデータベースを充実させるため、日本ネコと雑種ネコを中心とした計134個体のネコのmtDNAの配列変異を調べた。昨年度の結果と合わせて、血縁関係の認められない約270個体のネコは新たに見つかった22の型を含めて計69のmtDNA型(FC01〜69型)に分類された。日本ネコ64個体と雑種ネコ37個体はそれぞれ25種類と20種類のHTに分けられた。いずれの集団においてもFC05型の出現頻度がもっとも高かった(日本ネコの25%と雑種ネコの19%)。一方で、1頭ずつしかみられない特徴的な型も数多く見られた。また、本年度はネコの核ゲノム中に存在する4塩基の反復単位からなるマイクロサテライト多型(STR)を指標とした個体識別の可能性も探った。より簡便でまた汎用性を考慮してバイオアナライザー(アジレント社)による測定分析を試みた。日本ネコと雑種ネコの両集団において、調べた6種類の遺伝子座のSTR多型のうち、遺伝子座F85の多型が、対立遺伝子数が多く(日本ネコで22種類、雑種ネコで19種類)、またヘテロ接合度も高く(0.77以上)、もっとも識別に有用であった。CTITの4塩基を繰り返し単位としていたこのF85の多型は、ハーディーワインベルグ平衡に従っており、メンデル遺伝することも確認した。mtDNA型において高頻出であったFC05型などの個体も、このF85多型と組合わせることにより個々を特定することができた。このように、本研究でのmtDNA型とF85のSTR多型のデータは、微量組織からネコの個体識別をする上で有用であると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)