ATPアナログ認識可能な変異MAPキナーゼを利用したリン酸化基質の探索
Project/Area Number |
15659016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
仁科 博史 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (60212122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 保弘 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (60345254)
星野 真一 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 講師 (40219168)
堅田 利明 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (10088859)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | リン酸化酵素 / ATPアナログ / MAPキナーゼ / ERK / JNK / p38 / アポトーシス / Gab2 |
Research Abstract |
ERK、SAPK/JNK、p38の3種に大別されるMAPキナーゼシグナル伝達系は、様々な細胞応答に関与する主要なリン酸化酵素である。申請者らは、これらシグナル系の発生や免疫における生理的な役割を明らかにする目的でノックアウトマウスの作出や特異的な阻害剤を用いた解析を行っている。本年度の成果として、発生時の肝形成にはSAPK/JNKの活性化が必須あること,その活性化にはSEK1とMKK7の2種類の活性化因子が協調的に働いている可能性を示した(J.Biol.Chem.278;16595-16601,2003)。また、SEK1とMKK7を欠損しSAPK/JNKの活性化が完全に失われた細胞を作出し、ストレス応答性のアポトーシス誘導に関して検討を加えた。先の報告とは異なりストレス応答性のアポトーシス誘導にはSAPK/JNKの活性化は必須でないことを明らかにした(J.Biol.Chem.279;1621-1626,2004)。さらにFcγ受容体やfMLP受容体による好中球の活性酸素産生において、ERKがアダプター分子のGab2を直接リン酸化すること,その結果PI3キナーゼの活性化が促進されるという興味深い知見を見い出した。ERKの標的分子を見い出すという本研究目的の一つを達成した(J.Immunol.171;4227-4234,2003)。一方、放射標識された非天然型のATPアナログの合成とこれをリン酸化反応の基質として利用可能な点変異MAPキナーゼを作製することによって、変異MAPキナーゼだけが標的分子に放射標識されたγ位のリン酸基を転移できるような実験系では実用化に向けて、高非活性のATPアナログの合成や細胞膜を透過しにくい非天然型ATPアナログを細胞内に導入する条件が検討されている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)