Project/Area Number |
15659024
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Drug development chemistry
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
井原 正隆 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (00006339)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高須 清誠 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (10302168)
|
Project Period (FY) |
2003
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
|
Keywords | マラリア / 薬剤耐性 / 診断薬 / ロダシアニン / アフィニティ・クロマトグラフィー / 親和性タンパク / 熱帯病 / 化学療法剤 |
Research Abstract |
マラリアに毎年2〜3億人が感染し、百万人以上が死亡しており、マラリアは最も重大な感染症の一つとなっている。これはマラリアの特効薬として多用されてきたクロロキンやピリメサミンに耐性を持つマラリア原虫の出現によることが大きな原因で、現代のマラリアは薬害の一つとされる。さらに、地球の温暖化と国際交流の進展によって、将来我が国も直接被害を受けることが危惧される。そこで、薬剤耐性原虫に有効な治療薬の開発は急務であるが、同時に正確にマラリア感染を証明する診断法を確立することが極めて重要となっている。 我々はロダシアニン色素がマラリアに著効を示すことを発見し、このスクリーニング試験の課程で、赤血球中に寄生するマラリア原虫が鮮明に蛍光染色されることを明らかにした。染色濃度はロダシアニンの構造によって大きく影響され、またマラリア原虫の核以外の細胞小器官が選択的染色されることが判明した。この画期的な発見を、高性能なマラリア診断薬として利用することをさらに検討した。 ロダシアニン色素がマラリア原虫の成育を阻害する能力とその蛍光強度には強い相関があることが明らかになった。また、ロダシアニン色素が集積する小器官体の構造を明らかにする目的で、ロダシアニン色素と結合したアフィニティ・ゲルを作成し、マラリア原虫内のロダシアニン色素と親和性を持つタンパクの単離に成功した。このタンパクの解析によって1次元構造が明らかとなり、その機能の解明を現在検討中である。以上のことから、ロダシアニン色素をマラリアの新しい診断薬へと利用することに大きく近づいたと考える。
|
Report
(1 results)
Research Products
(8 results)