脳浮腫発症に果たすアルドース還元酵素の役割解明と酵素阻害剤による治療の試み
Project/Area Number |
15659052
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General physiology
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
丸中 良典 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (00127036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢部 千尋 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (70150571)
峯浦 一喜 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (70134103)
西村 恒彦 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (70237733)
新里 直美 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (00237645)
宮崎 裕明 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (30360027)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 細胞容積 / 浸透圧 / グリア細胞 / アルドース還元酵素 / 尿素 / スクロース / 脳浮腫 / 細胞内小胞 / イオンチャネル |
Research Abstract |
脳浮腫が引き起こされた時には、脳圧が亢進し、何らかの方法により脳圧を低下させる必要が生じるが、現時点での治療法として外科的には減圧手術、内科的にはマニトール等の浸透圧利尿剤の投与がある。外科手術を行なわず、内科的に亢進している脳圧を減圧させることが、治療法としては理想的ではあるが、浸透圧利尿剤による治療はその効果が一時的であり、有効な治療法とは考えられない。そこで、脳グリア細胞C6を用いて実験を開始した。C6細胞を、各種高浸透圧培地で培養を行ったところ、NaCl、尿素群においては、600m0sm/kg H_2O処理、グルコース、スクロース群では、450m0sm/kg H_2O処理で、24時間以降に細胞面積の増大が見られた。グリセロール群に関しては、600m0sm/kgH_2Oまでの高浸透圧処理では細胞面積に変化がなかった。高浸透圧刺激により細胞面積の増加が認められた群において、coulter counterを用い、高浸透圧処理48時間後の細胞容積の測定を行ったところ、すべての群で細胞容積の増大傾向が認められたが、600m0sm/kg H_2O尿素群と、450m0sm/kg H_2Oスクロース群では、通常培地群の細胞と比較して有意な細胞容積の増大(約2倍)が確認できた。これらの群では、細胞形態にも特徴的な変化が認められ、尿素群では細胞が大きく広がり、細胞表面に小突起が複数形成されていた。また、細胞は非常に扁平で、辺縁部は大きく波打った形態を有していた。一方、スクロース群では、通常培地で培養した細胞と同様の形態を有していたが、細胞内に多数の空胞が形成されていた。アルドース還元酵素阻害剤を投与したところ、上記の細胞容積変化を抑制する傾向はみられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)