Project/Area Number |
15659063
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General pharmacology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
辻本 豪三 京都大学, 薬学研究科, 教授 (80172013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田上 昭人 国立成育医療センター研究所, 薬剤治療研究部, 部長 (60301800)
輿水 崇鏡 京都大学, 薬学研究科, 講師 (20392491)
三輪 嘉尚 京都大学, 薬学研究科, 講師 (20093320)
松本 治 京都大学, 薬学研究科, 助教授 (10231599)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | プリン受容体チャネル / 受容体相互作用 / 下垂体機能 / アデノシン三リン酸 / 蛍光蛋白質 / イオンチャネル / スプライシングバリアント / 共鳴エネルギー移動 / P2X2受容体 / ATP受容体 / 下垂体細胞 |
Research Abstract |
この研究ではマウス下垂体より新たなP2X2受容体スプライシングバリアントをトランスクリプトームの解析より同定した。P2X2には野生型のP2X2aとカルボキシ末端スプライシングバリアントのP2X2bに加え、新たなバリアントP2X2eを発見した。このP2X2eは、ATPの刺激に対し、P2X2bなどこれまで知られているどのP2X2スプライシングバリアントよりもはるかに早い脱感作を起こすことが分かった。これはATP受容体の活性を担う、重要な受容体部分を同定する際に、手がかりとなる有用な知見である。P2X2eはバリアントの中ではカルボキシル末端が最も短く、スプライシングにより、受容体の活性化時間が短くなり、細胞内カルシウム濃度の過度な上昇が押さえられる。下垂体細胞内ではP2X2aとP2X2bがほぼ等量共存し、P2X2eの発現量はこれらの約10%であった。P2X2aによる細胞内カルシウム濃度の上昇が、P2X2b及びP2X2eと共存することで適度に保たれている可能性が示唆された。これより、細胞内カルシウム動態を通じ、成長ホルモンや、ゴナドトロピン分泌ホルモンの分泌が調節を受けている事が示唆された。 さらに、3種類のスプライシングバリアント受容体は全ての組み合わせでチャネルを作成しうることを、光エネルギーの共振による移動を利用して同定した。すなわち、ルシフェラーゼまたはGreen florescence proteinを結合させたチャネルサブユニットは正常に機能し、スプラィシングが起こるとチャネルの細胞内部分は強く相互作用することが示された。さらに、マウスのP2X2ゲノム上の遺伝子構造を明らかにした後、スプライシング様式に特異的なトランスジェニック動物の作出を試みたが成功せず、個体での解析は不可能であった。今後遺伝子変異動物作成が困難である原因について解明を進め、寺期特異的発現を含めた他の方法を探る必要があると考えられた。今回の研究において、P2X受容体においてサブユニット間の物理的相互作用を知る方法を確立した。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)