未分化間葉景幹細胞を用いた脂肪細胞分化の分子機構の解明と医学応用
Project/Area Number |
15659220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Endocrinology
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
小川 佳宏 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (70291424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 信行 京都大学, 薬学研究科, 教授 (10110610)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | ナトリウム利尿ペプチドファミリー / 軟骨細胞 / 軟骨形成不全症 / MAPK |
Research Abstract |
脂肪細胞は軟骨細胞や骨芽細胞と同様に中胚葉多能性幹細胞から間葉系幹細胞、脂肪芽細胞、前駆脂肪細胞を経て分化するとされているが、その実体には不明点が多い。本研究では、脂肪細胞の初期分化の分子機構の解明に向けて、軟骨形成不全症のモデルマウスである機能獲得型変異FGFR3軟骨特異的過剰発現トランスジェニックマウス(FGFR3-Ach-Tg)を用いて、C型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)の軟骨細胞の増殖・分化における機能的意義を検討した。 軟骨特異的にCNPを過剰発現するトランスジェニックマウス(CNP-Tg)をFGFR3-Ach-Tgと交配させることにより、成長板軟骨にCNPを過剰発現するFGFR3-Ach-Tg (CNP/FGFR3-Ach-Tg)を作製した。FGFR3-Ach-Tgにおける吻臀長の伸長抑制はCNP/FGFR3-Ach-Tgにおいて著しく改善し、野生型マウスとほぼ同程度まで回復した。また、内軟骨性骨化により形成される四肢長管骨及び椎骨の伸長抑制も改善した。組織学的にも、FGFR3-Ach-Tgにおける成長板軟骨の短縮はCNP-Tg/FGFR3-Ach-Tgにおいて改善し、増殖・前肥大化軟骨細胞層の細胞間基質、肥大化軟骨細胞層の増大を認めた。マウス胎仔培養脛骨においてFGF2を添加することによりMAPKのリン酸化の亢進が認められたが、CNPあるいはそのセカンドメッセンジャーであるcGMPにより抑制された。MAPK系阻害剤であるPD98059は野生型あるいはFGFR3-Ach-Tgの培養脛骨の伸長を同程度に促進した。 以上より、CNP/GC-B系はFGF系のMAPKシグナルを抑制することにより基質産生能を亢進させ軟骨形成不全症における骨伸長障害を改善することが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)