Project/Area Number |
15659290
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
北山 丈二 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20251308)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
名川 弘一 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (80228064)
渡邉 聡明 (渡辺 聡明) 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (80210920)
重松 宏 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (40134556)
井上 知己 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (00302729)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
|
Keywords | 血管内皮前駆細胞 / VEGF Receptor2 / 抗原提示能 / CD80 / CD86 / 血管新生 |
Research Abstract |
固形がんの進展、転移には血管新生が必須であるが、この腫瘍血管新生には、骨髄から誘導される血管内皮前駆細胞(EPC)が関与していることが示唆されている。そこで、がん患者および健常人の末梢血よりPBMC分画を分離、この中のEPCを抗原発現と形態の面から検討し、EPCの動態にがんがどのような影響を及ぼすかを考察した。 1.がん患者12名および健常人7名の末梢血中の、VEGF Receptor-2,AC133(CD133)の割合は共に極めて少なく(0.1%以下)で、担癌状態が末梢血のEPCの割合に変化を及ぼすことはなかった。 2.がん患者と健常人の末梢血からPBMCを分離、Fibronectinをコートしたdish上で15%FCS M199に2ng/ml VEGFを加えたmediumにて7-10日間培養、付着したコロニーの数とそのphenotypeを検討した。従来の報告では、EPCから分化した血管内皮を示すといわれたコロニー数は、がん患者で明らかに少なくなっており、この細胞の大部分はCD34(-),VE-cadherin(-),VEGF Receptor-2(-)で血管内皮の性質を保持していなかった。しかし、その培養上済中には、多量のVEGFが検出された。したがって、この細胞は、いわいるcirculating angiogenic cell(CAC)と考えられ、癌患者の血液中には、このCACはむしろ低下していることが判明した。 3.上記の培養細胞は、CD80,CD86を発現しており、CEAペプチドを添加したところ、自己リンパ球を活性化する能力があることが判明した。したがって、monocyteから誘導した血管内皮前駆細胞は、血管に分化するだけでなく、抗原提示能を有し、局所での免疫応答に関与している可能性が示唆された。
|