ストレス応答蛋白チオレドキシンによる新しい術後肝障害防止対策
Project/Area Number |
15659294
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
嶌原 康行 京都大学, 医学研究科, 助教授 (30196498)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河田 則文 大阪市立大学, 医学研究科, 講師 (30271191)
中村 肇 京都大学, 医学研究科, 助教授 (70303914)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | チオレドキシン / 肝線維化 / 星細胞 / 酸化ストレス / 肝障害 / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
星細胞活性化とチオレドキシンとの関連をみるため、チオレドキシン強発現のtransgenic mouse (Tg mouse)とwild type mouse(WT mouse)にチオアセトアミドを投与して肝硬変を作成した。Tg mouseではWT mouseに比べて肝線維化の程度が軽微であることが明らかとなった。またチオアセトアミド投与によって過酸化脂質malondialdehydeが増加するが、この蓄積量をみるとTg mouseでは有意に少なかった。すなわちチオレドキシンの抗酸化作用によって酸化ストレスが軽減され、結果星細胞の活性化が抑制されている可能性が示唆された。またTg mouseから分離された星細胞はWT mouseからのものよりは増殖性が低いことが明らかとなった。レコンビナントチオレドキシンの投与はPDGF-BB刺激下で培養星細胞のDNA合成を抑えることも判明した。しかしながら、チオレドキシンは培養星細胞におけるcollagen geneの発現を抑制することはなかった。チオレドキシンの強発現はHepG2細胞においてTNFa-induced細胞死を防止することも判明した。 これらの結果を踏まえて、チオレドキシンは肝細胞死と星細胞増殖を抑制し、また酸化ストレスを軽減して術後肝障害の防止に効果が期待できることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)