高齢者ケアにおけるアニマル・セラピーの構築-精伸行動上の問題軽減に向けて
Project/Area Number |
15659526
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Community health/Gerontological nurisng
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
河村 奈美子 (大西 奈美子) 旭川医科大学, 医学部, 助手 (50344560)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新山 雅美 酪農学園大学, 獣医学部, 教授 (70001534)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2004: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | アニマル・セラピー / 動物介在療法(AAT) / 高齢者 / 精神看護 / ドックセラピー / 認知症 / ケア / サーモグラフ / 動物介在活動(AAA) / 痴呆ケア / メンタルヘルス / 施設入所者 |
Research Abstract |
平成15年度に引き続き、平成17年度は、アニマル・セラピーが高齢者に及ぼす影響・効果に関する基礎的研究を「動物訪問活動が身体・精神機能に与える影響」に焦点を当て研究し、結果が得られた。 【身体的側面からの小型犬に対する反応の評価】犬との交流時の頭部体表温度の変化を、実際に本研究によるAAT活動に参加している高齢者数名の協力を得て測定した。Thermographを用いて、犬と交流する前と5分・10分・15分後とで顔面表面温度を比較した。顔面表面温度は30℃-36℃の範囲にあり、犬との交流により30-32、32-34、34-36℃の3温度帯の比率の変化では低温域の減少と34-36℃域の増加が認められた。最高温度も0.7℃程度増加した。精神的な安堵感の増大が考えられる。また、肩から胸にかけて、衣服の上からではあるが、明らかな温度の上昇が認められ、犬との交流で腕を動かすことによると思われる上体の血流増加が示唆された。 【高齢者へのAAT活動の長期的影響-精神機能評価の視点から】犬の交流による影響を研究協力施設に入所している高齢者10名を対象に行なった。AAT活動は2週に1回のペースで訪問し、数匹の小型犬を用いた。精神機能評価尺度は、GBSS-JとMENFISを使用し12ヶ月間の評価をした。結果、GBSS-J・MENFISのどちらの評価結果においても、AAT参加前、参加6ヶ月後・12ヵ月後で比較すると、6ヶ月後に得点は低下し改善傾向が認められたが、12ヵ月後には得点が上昇する傾向にあった。身体機能に関しては、12ヶ月後に近づくにつれて、得点上昇が認められ、これは運動機能の衰えの影響が一要因と考える。MENFISの感情機能に関する項目では6ヵ月後、12ヵ月後とAAT参加を継続するにつれ、持続的な改善傾向が認められた。今回の評価から、AAT活動による高齢者への効果を持続するためには、少なくとも6ヶ月目には評価し、活動内容の改善や対象の参加状況による査定が求められ、常に対象者が興味を持ち参加できる工夫への取り組みが必要であると考える。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)