水素クラスターの機能化-高密度水素貯蔵と準室温超伝導の両面から-
Project/Area Number |
15686027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
折茂 慎一 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (40284129)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥24,440,000 (Direct Cost: ¥18,800,000、Indirect Cost: ¥5,640,000)
Fiscal Year 2005: ¥6,110,000 (Direct Cost: ¥4,700,000、Indirect Cost: ¥1,410,000)
Fiscal Year 2004: ¥8,320,000 (Direct Cost: ¥6,400,000、Indirect Cost: ¥1,920,000)
Fiscal Year 2003: ¥10,010,000 (Direct Cost: ¥7,700,000、Indirect Cost: ¥2,310,000)
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Keywords | 水素クラスター / 錯体水素化物 / 電気陰性度 / 水素貯蔵 / 中性子遮蔽 / ペロブスカイト水素化物 / アルミニウム水素化物 / 燃料電池 / 金属水素化物 / 複合材料 / ペロブスカイト / 水素欠損 / 伝導特性 / リチウム / 高圧水素 / 成膜 / マグネシヴム |
Research Abstract |
水素クラスター型(錯体)水素化物としての「軽量金属(M)-ホウ素(B)-水素(H)系材料」や「軽量金属(M)-チッ素(N)-水素(H)系材料」などの研究を更に発展させた。本年度は、アルカリ(土類)金属に加えて遷移金属や希土類金属も含めた広範な種類の金属Mを用いてそれぞれの水素化物を合成するとともに、それらの機能性を大幅に向上させた。主な成果を以下に示す。 1)当該水素化物の熱力学的安定性は、電気陰性度を考慮したMの選定によって実効的に制御できることを見出した。例えば、M-B-H系材料の場合、Mとして電気陰性度が比較的小さな元素群(アルカリ金属や希土類金属、など)を用いることで水素化物が安定化する。この場合、水素放出温度が300℃以上に設定できるので、高密度水素の物性を利用した中性子遮蔽機能などを付与することができた。一方、Mとして電気陰性度が比較的大きな元素群(遷移金属元素、など)を用いることで、水素化物が適度に不安定化する。この場合、水素放出温度が200℃以下に設定できるので、燃料電池技術をはじめとした水素利用技術において重要となる可逆的な高密度水素貯蔵機能を付与することができた。 2)当該水素化物の昇温過程では、B-H系気体やN-H系気体などの水素以外の気体が放出される可能性がある。これらの不純物放出は、水素貯蔵機能や中性子遮蔽機能をはじめとした機能化に際して阻害要因となりうる。そこで水素以外の不純物放出の要因を検討することにより、B-H系気体に関してはMの電気陰性度を適正化すること、N-H系気体に関しては他の錯体水素化物あるいは水素化物と複合化すること、などによりこの不純物放出が抑制できることを実証した。 その他、ペロブスカイト水素化物やアルミニウム水素化物での多様な水素クラスターに関する研究も進め、結晶構造に強く依存した水素放出特性や伝導特性に関する基礎的知見を得た。
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Report
(3 results)
Research Products
(28 results)