Budget Amount *help |
¥17,940,000 (Direct Cost: ¥13,800,000、Indirect Cost: ¥4,140,000)
Fiscal Year 2005: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2004: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2003: ¥6,760,000 (Direct Cost: ¥5,200,000、Indirect Cost: ¥1,560,000)
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Research Abstract |
ヒト歯根膜クローン細胞のキャラクタリゼーション 昨年度までの研究において、報告者は正常なヒト歯根膜細胞にSV40 large T抗原及びヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)を遺伝子導入した結果、初代の細胞と同様の表現型を有し、かつ分裂数が120を超えても依然として増殖能を示すヒト不死化歯根膜細胞が得られたことを報告した。今回この細胞を限外希釈法にてクローニングし20種類のクローン細胞を得た。この中で、未熟な歯根膜細胞のマーカーとして報告されているSTRO-1またはCD146を発現している3種のクローン細胞(1-4,1-11,1-24)を選択した。これらのクローン細胞は、石灰化能を有し、また骨関連タンパク(RUNX2,Col1,OPN,OCN,RANKL,OPG)そして腱関連タンパク(EphA4,scleraxis,Six1,COMP)のmRNAを発現しており、オリジナルの初代細胞の表現型を維持していた。このうち1-11細胞はSTRO-1及びCD146を共に発現しており、他のクローン細胞と比較して未熟な細胞であることが示唆されたことから、この細胞をβ-TCPと共にSCIDマウスの背部皮下に移植し4週間後に観察したところ、β-TCP周囲に石灰物を形成していた。次にこの組織を摘出し、RT-PCR法にて、最近セメント芽細胞に強く発現することが報告されているCP-23(Antonio et al., Bone, 2005)、そして歯根膜に強く発現するPeriostinについて調べた結果、これらのmRNAを強く発現していたことから、1-11によって形成された石灰化物はセメント質に極めて近いものであると考えられる。歯根膜の再生機構の解明には、セメント質の再生が重要な課題となっており、今回の研究で得られた細胞は有用性の高い細胞株であると思われる。また、CP-23はセメント質の研究のための鍵となる因子として捉えることができると考えている。 (今回の研究は九州大学歯学研究院の生命倫理委員会にて認可されている)
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