組み合わせ最適化問題に対するテスト例題生成手法の研究
Project/Area Number |
15700008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fundamental theory of informatics
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
元木 光雄 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (20345656)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 近似不可能性 / NP困難 / 充足可能性問題 / テスト例題生成 / NP完全 / 最適化問題 / ランダマイズドアルゴリズム |
Research Abstract |
テスト例題生成手法は,問題を解くアルゴリズムの性能を実験的に解析する際に必要となる.対象となる問題が困難なものである場合,特に,最適化問題では最適解を与えられても,それが本当に最適かどうかを判定することも困難であるので,テスト例題には正解がついていることが望ましい.したがって,本研究では,組合せ最適化問題に対する正解付きテスト例題生成手法の開発を目標とした. 本年度は,昨年度に行った2CNF論理式の最大充足化問題であるMAX 2SAT問題に対するテスト例題生成手法によって生成される例題集合の難しさの解析の更なる改善を行った.昨年度に証明した結果では,生成された例題集合を判定することがNP困難であることだけではなく,近似比55/56以内で判定することも難しいということを証明していた.しかし,この近似比はMAX 2SAT問題の近似不可能性の結果である21/22と比べると大きく,最適であるとはいえなかった.そこで,証明で用いた還元を見直し,生成された例題集合を近似比21/22以内で判定することが困難であることを理論的に証明した. 具体的には,各式にちょうど3個の変数が出現する,剰余2のもとでの線形連立方程式の系を解く問題であるE3Lin2問題からの還元を用いた.この還元はMAX 2SATの近似不可能性21/22を示すために用いられたものであるが,今回の証明ではこの還元がある種の性質を満たすことを示す必要があったので,必ずしも自明な結果ではない. この結果はさらに,他の最適化問題における最適解付きのテスト例題生成手法で生成される例題集合の難しさを確立するための手段として有望であることが考えられる.
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)