連立一次方程式における自動チューニング機能付き並列ライブラリに関する研究
Project/Area Number |
15700024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Software
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
黒田 久泰 東京大学, 情報基盤センター, 助手 (60323507)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 数値計算 / 連立一次方程式 / 反復解法 / 自動チューニング |
Research Abstract |
本研究は、大規模疎行列を係数行列とする連立一次方程式の並列解法ライブラリの性能向上を目的としている。密行列であればガウス消去法やLU分解法などの直接解法を用いて行列サイズの3乗に比例する時間で解くことができる。しかし、疎行列の場合には実行時間は行列の特性に大きく依存するようになる。例えば、疎行列版直接解法を使う場合には係数行列の非零要素の分布の仕方によって大きく実行時間が変化し、反復解法ではさらに行列の固有値の分布具合によって収束までの実行時間が大きく変化する。そこで、ライブラリに自動チューニング機能を導入することで、行列の非零要素の分布や行列の特性に応じて、実行時に最適なルーチンをライブラリ自身が選択して実行することが可能となり性能を向上させることができるようになった。 また、ベクトル型並列計算機、スカラー型並列計算機、PCクラスタなど多種多様な計算機環境において、プロセッサーアーキテクチャーやシステム構成に左右されず、いつでも高い性能を得ることが可能となった。さらに、チューニング時間の短縮のためチューニングする項目をまず実行前チューニング、実行時チューニングの2つに分け、実行時チューニングではさらに反復開始前のチューニング、反復開始後のチューニングに分けることで、自動チューニング時間の短縮にも成功した。例えば、前もって、行列やベクトルの基本演算に関する問題サイズと実行時間の関係を示すデータを採取しておくことで、同じ並列計算機やPCクラスタ環境を使う場合に、実行時のチューニングにかかる時間を短縮することが可能となった。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)