Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
本研究では、キャリア教育を生涯発達の視点から検討し、生涯のキャリア発達に寄与するキャリ教育プログラムの開発を目的とした。本年度は、これまでの研究成果をふまえて、以下の3点の研究を実施した。1.キャリア発達を支援する先進的プログラムの翻訳昨年度に実施した海外の調査結果より、生涯学習におけるキャリア発達支援への有効性が認められた、カナダのキャリアプログラム「Carer Pathways」の翻訳を実施した。本プログラムはカナダを始め世界5ヶ国で翻訳され広く使われている。自分が何をしたいのか、個人と労働市場という両側面をふまえてつくられており、ワークシートに書き込みながらキャリア情報を統合し、目標を達成させる革新的なプログラムである。本プログラムは、社会人を対象としたものであるが、高校・大学生でも利用可能なように応用させ、研究成果を『キャリア・パスウェイ-仕事・生き方の道しるべ-』ナカニシヤ出版(2005)として出版した。2.キャリア教育プログラムの開発および検討具体的な教育実践をめざし、キャリア教育プログラムを開発した。開発したプログラムは、大学生を対象に実施した。質問紙調査を実施して、プログラムの有効性について検討した。プログラム実施後は、学生の意思決定能力およびキャリア・プランニングの能力が高くなるなど、成果が認められた。詳細な検討は現在も継続して実施中であるが、現段階での結果をもとに、プログラムを修正した。3.ワークシート事例の開発開発したキャリア教育プログラムの実施に必要な、ポートフォリオ教材およびワークシートを開発した。ワークシート事例の一部は、前述の『キャリア・パスウェイ-仕事・生き方の道しるべ-』に、事例集として付した。
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奈良教育大学教育実践総合センター研究紀要 Vol.14
Pages: 75-81
120001075660
