希土類焼結磁石スクラップからの遷移金属微粒子材料の再生
Project/Area Number |
15710060
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental technology/Environmental materials
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊東 正浩 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 助手 (90343243)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
|
Keywords | 希土類焼結磁石 / スクラップ / 金属微粒子 / 電波吸収体 / リサイクル / 機能材料 / 希土類終結磁石 |
Research Abstract |
Nd-Fe-B系希土類焼結磁石はその優れた磁石特性から、電子・電気機器に多岐にわたり搭載されており、近年、その生産量は順調な増加を続けている。しかしながら、Nd-Fe-B系焼結磁石の製造工程において要求寸法サイズに切削加工する際に多量の研磨屑スクラップが発生することから、その再利用プロセスの確立が強く望まれている。本研究では、鉄が一酸化炭素との反応によりカルボニル錯体を形成することに着目し、このカルボニル化反応を研磨屑スクラップに適用することで、新規な資源回収プロセスの確立を試みた。また、得られた鉄カルボニル錯体の熱分解により金属微粉末としての再生についても併せて検討した。 カルボニル化反応後の試料についてEDX分析値より反応量を見積もったところ、一酸化炭素との直接反応では、カルボニル化がほとんど進行していないのに対し、触媒として硫黄を鉄成分に対して3at%添加することで反応速度が著しく増大し、約50%の鉄成分が鉄カルボニルとして回収された。次に、反応速度の向上を意図し、水素化分解処理した研磨屑スクラップに対して同様の処理を行ったところ、鉄添加率の大幅な増加が見られた。その結果、研磨屑スクラップに含まれる約90%の鉄がカルボニル錯体として分離回収可能であることを確認した。 上記のカルボニル錯体に対し熱分解を行うことでアモルファス状の球状鉄粒子を得た。この粉末から作製した樹脂成形体は、1.6〜4.3GHzの領域にわたり-20dB以下良好な電波吸収特性を示した。アモルファス鉄の電気伝導度は結晶のそれと比べ1オーダー低いことから、上記の鉄微粒子において電気抵抗が増加し、且つ、渦電流損失が効果的に抑制されたことで良好な電波吸収特性が得られたものと考えられる。
|
Report
(2 results)
Research Products
(11 results)