自発音声コーパスを用いた音声転訛現象の言語内的・外的要因の分析
Project/Area Number |
15720099
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Linguistics
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Research Institution | The National Institute for Japanese Language |
Principal Investigator |
小磯 花絵 独立行政法人国立国語研究所, 研究開発部門, 研究員 (30312200)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 音声コーパス / 自発音声 / 音声転訛 / 撥音化 / 言語内的要因 / 言語外的要因 / 転訛現象 / 促音化 / 直音化 |
Research Abstract |
平成15年度に整備した音声データ資料(約39時間分)に基づき、助詞「の」の撥音化と言語内的要因・言語外的要因との関係を分析した。その結果、以下のことが明らかになった。 【言語内的要因】助詞「の」の撥音化は、音韻環境や助詞「の」の機能といった言語内的要因に強く影響を受ける。詳細は以下の通り。 音韻環境:助詞「の」と同じ歯茎音・後部歯茎音が後続した場合に撥音化が生じやすい。 助詞機能:格助詞「の」の場合に比べ、準体助詞の場合の方が格段に撥音化率が高い。また助詞「の」の出現位置が「句末<節末<文末」の順に撥音化率が高くなる。 【言語外的要因】助詞「の」の撥音化は、話者属性(性別など)や発話スタイル(場面の改まり度・発話の自発性・発話の速さ)などの言語外的要因にも影響を受ける。 また講演音声に対する聞き手の印象評定データの分析を通し、撥音化の生起が聞き手のスピーチに対する印象(発話の改まりの程度,発話の自発性,発話の速さ感など)にも強く影響を与えることが明らかになった。 上記研究成果について学会発表を行なった(小磯他,2005)。また平成15年度は分析のための音声データ資料の整備を行ったが、平成16年度はその整備に関する知見をとりまとめ、学会発表を行なった(間淵他,2005;籠宮他,2005)。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)