Project/Area Number |
15720186
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Archaeology
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Research Institution | Kokugakuin Tochigi Junior College |
Principal Investigator |
小林 青樹 國學院大學栃木短期大学, 日本史学科, 助教授 (30284053)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 再葬墓造営集団 / 居住システム / 住居構造 / 反復的遺跡増減現象 / 炭素濃度 / 太陽活動の異常 / AMS炭素14年代測定 / 食性分析 / C13 / 食性 / 縄文・弥生移行期 / 再葬墓 / 生業 / 掘立柱建物 / 竪穴住居 |
Research Abstract |
本年度は、再葬墓造営集団の居住システムの研究総括を行うため、他地域。時期との比較を行った。特に、典型的な縄文時代の集落における居住システムとの比較研究は重要であり、新潟県長岡市において実際に小規模な発掘調査において分析作業を実施した。その結果、縄文時代における居住システムは、定住的であるという見方があるが、実際には不安定要素もあり、少なくとも縄文時代後半期には移動性が高まり、そして住居の構造も不安定となることが判明した。この居住システムについては、さらに居住構造自体の検討も行い、縄文時代後半期の住居構造では竪穴住居は少数であり、高床建物、もしくは平地建物が主流であったと理解した。 また、昨年度に集落数の増減の時間的推移と、炭素濃度の推移が一致することを予察したが、本年度はこの問題についてさらに検討地域を広げて分析を進めた。その結果、大洞C2式段階における急激な遺跡数の減少が顕著となるのは、東日本に限ったことではないということが明らかとなった。その後弥生前期後半に遺跡数が増加するが、これも西日本で共通してみられた。このように遺跡数の増減は、広域な範囲で同じように生じていることが明らかになった。以上の検討から、遺跡の増加と減少が繰り返される「反復的遺跡増減現象」は、AMS炭素14年代測定で抽出される炭素濃度の異常が生じた時期にかかわる可能性が高く、それは太陽活動の異常と関連し、それが結果として地球環境の悪化をまねき遺跡の現象につながったと理解した。 生業については、国立歴史民俗博物館との共同研究において、土器に付着する炭素のAMS炭素14年代測定で抽出されるC13と窒素の濃度の検討により食性分析を推進した。その結果、縄文時代晩期までの時期には、海洋リザーバー効果を示す魚介類消費のデータと、ドングリ類を示すC3植物の峻別が可能となり、これは弥生時代初頭にも適用され、雑穀類を煮炊きした分析結果も明らかとなり、生業研究において見通しがついた。 以上をふまえ、東南アジアや東北アジアの事例との比較検討をも行い報告にまとめた。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)