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世代重複モデルにおける企業内インセンティブ・システム設計に関する研究

Research Project

Project/Area Number 15730185
Research Category

Grant-in-Aid for Young Scientists (B)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Business administration
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

宮原 泰之  神戸大, 経営学研究科, 助教授 (80335413)

Project Period (FY) 2003 – 2005
Project Status Completed (Fiscal Year 2004)
Budget Amount *help
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Keywords契約理論 / オーバーラッピング・ジェネレーション / モラルハザード / 雇用契約 / 長期的関係
Research Abstract

本研究の目的は企業組織における従業員の生涯を明示的にし、最適な雇用契約を特徴付けることである。本年度の目標は企業組織における従業員の生涯を考慮した数理モデルを構築し、分析することであった。非常に単純化したモデルを構築した。ある企業は高い確率で長期的に生産活動を続けていくものとする。その企業組織における従業員の生涯は平社員の時期と経営者の時期の2期間であると仮定する。従業員はある時期に入社し、平社員として1期間だけ生産活動を行う。2期目には経営者として企業を運営していく。その後、退職する。経営者になると新しい平社員が入社する。経営者の時期は平社員に最適な努力を導出させるために、最適な雇用契約を設計する。各期に企業はひとりの経営者とひとりの平社員から構成されることになる。この設定の下でモラルハザードの問題を分析した。よって、経営者は平社員の努力を観察できないために、観察可能な企業の利潤に応じて賃金の支払いをすることによって平社員の行動をコントロールしなければならない。平社員の時期に投じた努力の成果(企業の利潤)の一部は平社員の時期に(確率的に)実現し、一部は将来自分が経営者になったときに実現するものと仮定する。将来の成果の実現確率は平社員の時期の成果に依存している。よって、各期の利潤は現平社員の努力による成果と、経営者が平社員の時期の成果の合計である。利潤は観察可能であるが、成果の構成はわからないものとする。新入社員は経営者が平社員の時期の成果を知ることはできない。このとき、経営者は新入社員より情報的に優位にあり、経営者は必ずしもその情報を企業全体の利益のために利用しないかもしれない。ゲーム理論を用い、均衡における契約を特徴付けた。あるパラメーター範囲においては、平社員の時期は固定賃金であり、経営者の時期は業績変動型であるような契約のみが意味ある均衡報酬契約であることが明らかとなった。他のパラメーター範囲においては、平社員、経営者の時期ともに業績主義の報酬が均衡契約となることも明らかとなった。次のステップは実証的な裏付けを行うことである。そこで、全産業の賃金に関するデータを収集した。上記で特徴付けたパラメーターはある産業の生産技術または市場の競争度合いを表していると考えられる。現在、モデル分析で得られた結果が現実と整合的であるかを確認中である。

Report

(1 results)
  • 2003 Annual Research Report

URL: 

Published: 2003-04-01   Modified: 2016-04-21  

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