Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
本年度は、方位及び空間周波数で定義された対象の検出における学習の効果を調べた。【方法】装置及び刺激 刺激画像はパーソナルコンピュータによって作成・制御され、高解像度モニター上に呈示された。刺激は複数個のガボールパッチから構成された。パッチには4通りの空間周波数(SF)、4通りの方位を用いた。手続きと課題 測定は5日間に亘って実施された。被験者はあご台を用いて右目で刺激を観察した。刺激パッチはブザー音に続いて数秒後、凝視点の周囲に呈示され下記の課題を行った。反応には全測定で常に同じ手の同じ指を用いた。実験1:画面中心の凝視点の左右両側視角約0.5度の位置に2つのガボールパッチが呈示された。単純反応課題:刺激が呈示されたら素早く反応することが求められた。単純弁別課題:二つの刺激が同じか違うかを判断して素早く反応した。実験2:画面中央の4つの凝視用パッチを中心にして半径視角約1.5度の同心円上に12個のガボールパッチが呈示された。単純探索課題:異なる方位又はSFのパッチの有無をできるだけ素早く報告した。結合探索課題:呈示されるパッチは2つの次元(方位及びSF)によって定義されていた。被験者は定義に反するパッチの有無を素早く判断報告した。【結果と考察】全被験者において、ほぼ全課題において学習効果が観察された(セッション、試行日を重ねるにつれて反応時間・探索時間の減少がおこった。反応にかかわる運動のレベル(単純反応課題)での学習効果は少なく、むしろ、対象の弁別と判断にかかわる処理過程(その他の3課題)において、それぞれ反応性が向上することが明らかになった。
All 2005 2004
All Journal Article (2 results)
日本心理学会第69回大会発表論文集
Pages: 513-513
日本心理学会第68回大会発表論文集
Pages: 519-519