Project/Area Number |
15740040
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Geometry
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
猿子 幸弘 佐賀大学, 理工学部, 講師 (00315178)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 理想境界 / 比較幾何 / 放射曲率 / 測地線 / 極 / 平面公理 / 接球束 / 佐々木計量 / 捩り積空間 / 剛性定理 |
Research Abstract |
前年度の塩濱勝博氏との共同研究である、超曲面からの放射曲率の挙動の研究から派生した問題であるが、回転面モデルの極集合のサイズの新しい評価の見直しを行った。この結果はKyushu Journal of Math.へ発表された。結果を要約すると、超曲面を底空間に持つ捩り積空間は平面公理を満たすというものであるが、この場合の平面公理とは「捩り積の子午線で張られる全測地的な曲面が存在する」という意味である。全測地的部分多様体の存在が、器である多様体の曲率に影響を与えることはよく知られている。特に、正の断面曲率や正のリッチ曲率を持つリーマン多様体の場合、全測地的部分多様体の存在は、多様体自体の位相へ制限を与える。研究代表者は、捩り積における全測地的曲面の存在性から、コンパクトな底空間を持つ完備な捩り積は正の断面曲率を持てないことを証明した。これは9月に行われた九重微分幾何研究集会において発表した。また、捩り積よりも高度な空間であるファイバーバンドルが正の断面曲率を許容できるか、という問題にも挑戦した。一般のファイバーバンドルでは話が難しいので、一番身近なファイバーバンドルである、接束の超曲面である接球束の断面曲率が正になるかを調べた。ただし、接球束のリーマン計量は佐々木計量である。従来の方法はテンソル計算による断面曲率の詳しい表示から、それが正であるかを調べていたが、研究代表者の方法は接球束内で測地線の幾何を展開し、ベルジェの比較定理を適用するというものである。この方法により、奇数次元のリーマン多様体の接球束は局所的にも正の断面曲率を持たないことが証明できた。この結果はコバルスキー・関沢の接球束の断面曲率に関する結果より強い主張である。この結果は、12月に佐賀大学で行われた微分幾何研究集会で発表した。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)