Project/Area Number |
15740103
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Global analysis
|
Research Institution | Osaka University (2005) Tokyo Institute of Technology (2003-2004) |
Principal Investigator |
角 大輝 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40313324)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 複素力学系 / 有理半群 / フラクタル幾何学 / ジュリア集合 / ハウスドルフ次元 / ランダムな複素力学系 / 多項式半群 / コホモロジー / ランダム力学系 / 複素解析学 / エルゴード理論 / 半群 / 反復写像系 |
Research Abstract |
リーマン球面上の有理関数で生成された、写像の合成を積とする半群を有理半群とよび、そのリーマン球面上での力学系の研究を行った。特に、双曲性という性質をもつ有限生成有理半群のジュリア集合のハウスドルフ次元が半群のポアンカレ級数(微分に関するある種のディリクレ級数)の臨海指数で上から押さえられることを示した。また、半群が開集合条件という、フラクタル幾何学ではよく知られている条件をさらに満たす場合は、ジュリア集合のハウスドルフ次元と、ポアンカレ級数の臨界指数が一致することを示した。 また、臨界値集合が有界な多項式半群の力学系のクラスを詳しく調べた。ジュリア集合の連結成分の個数が、多項式半群の各元の最大次数項のlogを取って得られる線形半群のジュリア集合の連結成分の個数で上から押さえることなどを示した。またそのクラスのうち、ジュリア集合が非連結になる半群特有の興味深いクラスにおいては無限遠点がファトウ集合に属することを示した。 また、有限生成半群が空間に作用しているときの、その不変集合における、小コピーたちの重なり具合を図示したものから得られる代数的情報を相互作用コホモロジーとよび、その研究を行い、かつそれを有限生成多項式半群で臨界値集合が有界なものの力学系の研究に応用した。 また、多項式半群の力学系の研究成果を応用して、ランダムな多項式力学系の研究に取り組み、無限遠点に向かう確率に関して複素平面上で定義された関数が、連続性、特異性、単調性、という悪魔の階段に似た性質を持つことが、かなり広いクラスで成り立つことを示した。 以上の研究の成果については、カナダでの国際研究集会で発表し、Urbanski氏との共同研究のため赴いたUniversity of North Texas(アメリカ)での談話会で講演した。また、日大研修所で行われた力学系研究集会と、数理解析研究所で行われた複素力学系研究集会で研究成果を発表した。
|
Report
(3 results)
Research Products
(5 results)