Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
本年度は,(1)回流水槽および濃度自動計測システムを用いた細粒堆積物の堆積・輸送に関する実験,および(2)ドイツIFM-GEOMARにおける北大西洋深海堆積物の粒度分析,を行った.詳細は以下の通りである. (1)回流水槽および濃度自動計測システムを用いて,一方向流下での細粒堆積物(ガラスビーズ)の濃度プロファイルの時間変化を測定した.昨年度の結果を踏まえ,初期濃度を変えた実験を行った.その結果,一方向流中の濃度は時間経過とともに減少するが,やがて平衡状態になる,また流速が速いほど平衡状態での濃度が高い,といった全体的な特徴は初期濃度が変化しても変わらない事がわかった.ただし,初期濃度0.64g/lの時と0.32g/lの時を比較すると、平衡濃度に関して次の3つのパターンが見られた。すなわち、(A)流速40cm/sを超える場合、初期濃度が高い方が平衡濃度も高い、(B)流速30〜40cm/sの場合は、ほぼ同じ濃度で安定、(C)流速30cm未満の場合、再び初期濃度が高い方が、平衡濃度の値も高い。このことは,ある流速の流れが持つキャパシティーと与えた堆積物の粒度分布により,必ずしも流速と平衡濃度が一対一の関係には無い事を示している,また,初期濃度0.64g/lの時には実験開始直後に鉛直方向の濃度差が見られたが,0.32g/lの時は実験開始直後から鉛直方向の濃度差が見られなかった. (2)ODP Leg172で得られた深海堆積物の粒度分析を,昨年同様ドイツのIFM-GEOMARの装置を用いて測定し,本課題で予定したすべてのサンプルの測定を終了した.昨年度の測定結果と統合した予察的解析では,この地域の堆積物粒度の時間的変化に歳差運動の半周期が見られる事がわかった.
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