新しい測定法を用いたラジカル重合の停止速度定数k_tの鎖長依存性の解明
Project/Area Number |
15750102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Polymer chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
後藤 淳 京都大学, 化学研究所, 助手 (20335219)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ラジカル重合 / 停止速度定数 / 鎖長依存性 / リビングラジカル重合 / 拡散 / 停止反応速度定数 / スチレン |
Research Abstract |
ラジカル重合の停止反応は拡散律則であるため、その速度定数尾は重合率(粘度)とともに成長ラジカルの鎖長に敏感である。本研究では、従来の庵決定法では困難であった、特定の鎖長の尾を決定しうる新しい手法を3種提案し、それらを用いて尾の鎖長依存性を定量的に明らかにすることを目的とした。本年度は、昨年度その有用性を確認し精度を高めた3種の手法を用いて、スチレンの希薄溶液(低重合率)系における尾の鎖長依存性を精査した。k_tを支配する拡散様式は鎖長とともに移り変わるが、特にその境界領域を精査し、理論との整合性を検討した。また、スチレン系における準希薄溶液(中重合率)における鎖長依存性を調べ、鎖長依存性が粘度に依存するとする理論との比較を行った。続いて、アクリレート系の検討を行った。アクリレート系では、高分子鎖の末端にラジカルが位置する末端鎖ラジカルだけでなく、移動反応により高分子鎖の中間部にラジカルが位置する中間鎖ラジカルが成長ラジカルとしてかなりの割合で存在することが既往の研究で明らかになっており、鎖長依存性が両者の比率に依存するとする理論的予測に鑑み、興味深い対象であった。鎖長依存性は溶媒にもより、スチレンの希薄溶液系でこの点を調べた。溶媒が高分子の形態(広がり)や運動に影響を与えるためである。また、2つの高分子鎖をケトン基で結んだ光開始剤を調製して、そのパルスレーザーによる光解裂を利用した鎖長依存性を研究しうる新しい尾決定法を提案し、その有効性を予備的に確認した。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)