二重鎮形成により機能性分子を放出する情報発信型核酸の開発
Project/Area Number |
15750142
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemistry related to living body
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田邉 一仁 京都大学, 工学研究科, 助手 (40346086)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 遺伝子検出 / 光機能性核酸 / 光増感還元反応 / 光分子放出反応 / ヘアピン型DNA / 励起エネルギー移動 |
Research Abstract |
特定の塩基配列をもつ遺伝子の検出手法として、核酸のハイブリダイゼーションを基盤としたプローブの開発が近年盛んに行われている。本研究では、こうした核酸の高い塩基配列認識能を応用して、特定の塩基配列をもつ遺伝子が存在する時のみ機能性分子が放出される情報発信型核酸の開発を行った。 本系では、標的となる塩基配列をもつDNA、還元反応によって機能性分子を放出する部位をもつDNA、さらに光増感還元剤をもつDNAで構成される三成分系DNAシステムを構築し、標的塩基配列を認識した場合にのみ光誘起電子移動が起こって、機能性分子を放出する機能性核酸の構築を試みた。光増感還元機能部位としてフラビン構造をもつDNA(FL-DNA)、および還元反応による機能性分子放出部としてインドールキノン-クマリン結合体をもつDNA(IQ-DNA)をそれぞれ合成し、これら2種類の機能性DNAによる光反応を追跡した。その結果、標的DNAの存在下でのみIQ-DNAから効率よく機能性分子であるクマリン分子が、光増感還元反応を受け、放出されることを確認した。一方、三成分系DNAシステムのうち、一成分でも欠ければ、光分子放出反応は著しく抑制された。このことは、FL-DNAとIQ-DNAが標的DNAと二重鎖を形成し、その結果として空間的距離力が近付いたために効率のより光誘起機能性分子放出反応が進行したことを示している。 これらの研究成果に基づき、新しい遺伝子診断やテイラーメイド医療への応用研究を展開する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)