Project/Area Number |
15760015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
牧野 哲征 独立行政法人理化学研究所, 光物性研究チーム, 研究員 (70311363)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 励起子分子 / 酸化亜鉛 / 発光ダイオード / 非線形光学 / ワイドギャップ半導体 / 励起子 / 光物性 / 励起子レーザー / 励起子多体効果 |
Research Abstract |
二つの励起子がクーロン力によって結合した励起子分子が関係する誘導吸収プロセスが酸化亜鉛の量子井戸において実験的に観測された。また、励起子分子束縛エネルギーも、量子閉じこめ効果によって増強されることが発見された。これらの知見は、非線形光学手法の援用によってもたらされたものである。2.5nm未満の幅を有する量子井戸については、励起子分子束縛エネルギーが室温の熱エネルギーより大きいことが分かった。 また、酸化亜鉛に関連する様々な構造、試料において励起子分子からの発光が観測されるかどうか検討した。ガリウムを添加したn型酸化亜鉛薄膜においては励起子分子の存在が確認できなかった。酸化亜鉛は、電子が多いn型になりやすく、正孔が多いp型材料の作製は困難であったが、この度東北大川崎研究室との共同研究に基づき、p型酸化亜鉛の合成に初めて成功するとともに、その光学的性質を調べた。酸化亜鉛pn接合を作製し電流を流したところ、明確な青色発光を確認できたが、p型試料においてもpn接合構造においても励起子分子からの発光を観測することはできなかった。正孔濃度を向上するための結晶成長条件の最適化と、光を効率的に取りだし、かつ、電子のp型層への注入を防ぐために、亜鉛の一部をマグネシウムで置き換えた半導体のp型化が必要である。そのような試料において、大きな電流を注入することによって本質的に励起子多体効果の発現である励起子分子の輻射再結合およびレーザー発振を観測したいと取りくんだ
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