Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
ガイド波と呼ばれる超音波モードを用いた配管などの大型構造物の高速非破壊評価法の開発を行った.ガイド波は棒状材料の長手方向に伝播する超音波モードであり,多重モードが重畳し,それぞれが分散性を有するという複雑さを持つ.前年度はガイド波理論に基づくモード抽出手法を開発したが,今年度は抽出されたモードを音速データから任意時刻波形を求め,再構成することによって損傷画像が得られるという損傷画像化技術を開発した. この画像化技術について理論的に整理した後に実験的な検証を行った.直径110mmのアルミパイプに対し,1.2m先に人工欠陥として10mmの貫通穴のあるパイプを用いた.8つの異なる円周方向地点で波形を受信し,それら8つの信号を開発した信号処理手法を用いて処理することにより穴の長手方向位置と円周方向位置を正確に画像として得ることができた.さらに穴が0度と90度の2個ある場合についても,正確に位置を画像として確認することが出来た.またパイプ端面も帯状の像となって同時に表わすことができた. 本手法は,まだ基礎研究の段階であるが,多くの利点と将来性を有しており,ガイド波検査の停滞感を打破する技術であると考えている.この画像化技術の潜在能力を最大限に発揮するために将来必要となるのはセンサー技術の高度化である.出来る限り高周波,出来る限り高SN比,出来る限り高精度(非接触)で変位やひずみを検出できれば,それらの技術革新に比例して良い損傷画像が得られ,長手方向に複数の反射源がある場合にも,決まった法則が容易に得られると考えている.
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