液体ヘリウムキャビテーション流を用いた超流動マイクロ冷却システムの開発
Project/Area Number |
15760099
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fluid engineering
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
石本 淳 弘前大学, 理工学部, 助教授 (10282005)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | 超流動ヘリウム / 混相流 / キャビテーション / 気泡 / 沸騰 / 極低温 / 冷却 / 管内流 |
Research Abstract |
常流動He Iの蒸気相への相変化時(キャビテーション生成時)におけるHe IIへの相転移と超流体対向流を利用した新型の超流動二相流冷却システム開発の基礎研究として,ラムダ点近傍におけるHe IからHe IIへの相転移と超流動性の影響を考慮に入れた多流体モデルに基づく基礎方程式系を新たに構築し,垂直先細-末広ノズル内の液体ヘリウム気液二相流動特性に関する二次元数値解析を行った.その結果,以下の知見を得た 1.常流体流に圧力降下に基づく蒸気相への相変化が発生すると,液相から蒸発潜熱が奪われる効果により気泡周囲とクラウドキャビティ内部の高ボイド率領域においてHe IからHe IIへの相転移(ラムダ転移)が生ずることを明らかにした. 2.常流体の蒸気相変化に起因するHe IIへの相転移が生ずると,超流体の常流体に対する対向流が誘起され,それに伴い気相流速分布が超流動ヘリウム特有の熱力学的効果の影響を受けることを確認し,気泡に対して温度こう配に基づく力(熱機械効果)等が作用することを明らかにした.この結果から,熱機械効果等を効果的に用いることにより,液体ヘリウム二相流中の気泡運動と流動場を制御できる可能性があることを明らかにした. 3.本解析により得られたクラウド・キャビティの形成・発達と移流・拡散現象に関わる二相流動様式は,可視化計測結果と傾向が定性的に一致していることを確認した.さらに,He Iキャビテーション生成と温度降下に伴うHe IIへのラムダ転移現象に関しても,飽和液体ヘリウムキャビテーションの温度計測に関する実験結果と傾向が定性的に一致していることを確認した.
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)