加速度頻度分布の二次元ウェーブレット変換による振動診断法の開発
Project/Area Number |
15760154
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dynamics/Control
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
井上 卓見 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (40274485)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 振動診断 / ウェーブレット変換 / ノイズ除去 / 加速度頻度分布 |
Research Abstract |
本研究では,実際に運転されている機械から比較的簡単に測定される加速度信号を用いた振動診断において,常に問題となるノイズの影響を排除し,高い感度を保ちつつターゲットに対する測定位置の自由度を確保する高い目標を設定した.これに対し,下記1.2.の振動診断手法を提案した. 1.亀裂など異常が発生する場所を挟む二点の加速度応答を記録し,それによる二次元頻度分布を作成.二次元ウェーブレット変換を適用してパターンを分類し,異常診断に供する. 2.機械の通常の運転状態を想定した定常応答の加速度信号に対し,信号の定常性を利用したノイズ除去法とデータ点数に依存しないウェーブレット解析法を提案.1次元ウェーブレット変換を用いて振動診断を行う. それぞれの手法に対する本年度の研究実施結果は以下の通りである. 手法1.疲労破壊実験の加速度データ二次元頻度分布による同定 ・予め小さな傷をつけた疲労破壊試験片を定常的に振動させ,疲労破壊に至るまでのデータを測定. ・加速度の二次元頻度分布から,疲労亀裂の進展にともない,頻度分布のピークの位置,数などに特定の変化が見られることを確認した.これにより,加速度頻度分布を見ることで疲労の進行具合を推定できる. 手法2.診断法の適用による有効性の確認 ・適用対象として機械要素のボルトの緩みと摩擦によるこすれを想定した.これらを定量的に測定できる実験装置を製作し,定常加速度データを採取. ・通常のウェーブレットが取り扱えない,データ数が2のべき乗でない場合も取り扱える方法を提案した.これにより,振動波数の整数倍のデータ数を対象にでき,より明確な異常信号を検出できた. ・ウェーブレット係数の位相変化にも着目し,衝突による異常信号,摩擦による異常信号などの区別を可能とした.
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)