超平坦界面を有する半導体理想量子細線・井戸構造における励起子ダイナミクスの解明
Project/Area Number |
15760216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉田 正裕 東京大学, 物性研究所, 助手 (30292759)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 量子細線 / 量子井戸 / へき開再成長 / GaAs(110) / 励起子 / 電子正孔プラズマ / 顕微計測 / 成長中断アニール / (110)GaAs / 原子平坦界面 |
Research Abstract |
へき開再成長(CEO)法とその成長表面での成長中断アニール法により原子平坦なヘテロ界面をもつGaAs/AlGaAs(110)量子井戸・T型量子細線構造を作製し、その量子構造内での励起子の光物性を顕微発光計測法により調べた。 T型量子細線に関しては、昨年度に引き続き、1次元電子正孔系の高密度状態・多体効果を調べた。今回、スペクトログラフ手法を用いた空間・エネルギー分解分光測定を行うことで、発光スペクトルへのキャリア拡散・不均一空間分布の影響を極力減らし、より精密にその励起強度依存性(電子-正孔対密度依存性)を得ることが出来るようになった。これにより、これまで主張してきた励起子分子状態を経由した励起子状態から高密度電子正孔プラズマへのクロスオーバー的な移り変わりの様子をより詳細に示した。また、細線発光の飽和強度を元に、励起子分子形成、プラズマ形成のキャリア密度をそれぞれ3.6x10^3cm^<-1>、1.2x10^5cm^<-1>と見積もった。 原子平坦界面量子井戸に関しては、励起子発光をプローブとして、その発光像(発光パターン)測定を行い、その空間分布の様子からヘテロ界面に保存される特異なアニール表面構造を原子層分解能で調べた。また、発光像と発光スペクトルとの対応を試料全体にわたって調べた。 また、更なる高品質な超平坦界面量子井戸・細線構造実現のために、成長中断アニール条件の最適化をより進めた。650℃へアニール温度を上げることで、成長時に形成された表面ラフネスが著しく減少し、平坦化が促進されることを確認した。また、AFM観測された結晶軸方向に依存した原子ステップエッジの特徴的形状とその解析から、ステップエッジの安定性を議論し、(110)面での平坦化メカニズムについての考察を進めた。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)