Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
超伝導を応用した電力機器の開発が活発に行われている。超伝導ケーブルや超伝導コイルは,極低温,高機械的応力,高磁界など過酷な環境下に曝される。超伝導体の冷却には液体窒素やヘリウム等の冷媒により完全浸漬冷却されているが,同時に冷媒は機器の絶縁にも利用されている。冷却効果を向上させるため冷媒は強制循環されることが望ましい。しかしながら冷媒の流動は極低温領域における電気絶縁に影響をおよぼすと予想される。 特に,常温以上の領域で問題となっている,流動帯電に関して極低温領域で検討された例は殆どなく,本現象による,超伝導コイルや超伝導ケーブルなどの極低温電力機器の絶縁耐力低下が懸念される。本研究では,極低温領域の固体と冷媒の界面における複合電気絶縁と流動帯電に関する技術的問題点について研究を実施した。 極低温において,液体と固体の複合絶縁系を構成する場合,印加電圧の極性によって破壊電圧が異なり,電極から固体絶縁物への電荷の蓄積が示唆された。また,固体スペーサと高電圧電極間に液体を満たした微少な空間が存在すると絶縁破壊が低下することがわかった。これらは初期電荷の供給に依存していると考えられた。 流動による冷媒そのものの帯電は,絶縁油に比べ著しく小さいことがわかった。複合絶縁を形成する固体高分子においても,その影響は小さいことが示唆された。しかしながら,極低温では熱エネルギーが小さいことから,流動耐電によって蓄積した電荷は長期に渡り抜けにくいことが考えられた。
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