液晶を用いたミリ波フォトニック結晶の基礎特性とその応用に関する研究
Project/Area Number |
15760250
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electron device/Electronic equipment
|
Research Institution | Akita National College of Technology |
Principal Investigator |
田中 将樹 秋田工業高等専門学校, 電気情報工学科, 助手 (60353231)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
|
Keywords | 液晶 / ミリ波 / フォトニック結晶 |
Research Abstract |
本研究は、ミリ波の伝搬特性を電気的に制御可能なデバイスとして、液晶の電気光学効果を利用したフォトニック結晶構造を有するミリ波帯液晶デバイスを開発することを目的としている。昨年度の研究において、二種類の液晶分子の配向状態すなわち垂直配向と水平配向状態が交互に波長程度の長さで並んでいる周期構造の液晶セルを作製した。そして、液晶層に外部電圧を印加することにより液晶分子が再配向し、液晶層が均一に垂直配向状態となることで誘電率の周期性が消失することを確認している。 本年度は、はじめに垂直および水平配向状態に対するセル厚の影響について光学的に測定を行い、比較的厚いセル厚を有する液晶セルにおいて、垂直配向領域の液晶層の中心部分の液晶分子が水平配向領域の影響を受けていることを確認した。次に、50GHz帯のミリ波の位相特性測定システムを構築し、前述した液晶分子の配向状態の違いによる1次元周期構造を有するネマティック液晶セルの測定を行った。その結果、液晶セルに外部電圧を印加することにより、ミリ波の位相特性が大きく変化することが確認できた。また、誘電率の周期構造を有する液晶セルのミリ波制御デバイスへの適用の可能性を検討するために、有限差分時間領域(FD-TD)法を用いて2次元周期構造を有する液晶セルのミリ波伝搬特性について解析を行った。その結果、誘電率の周期性によるミリ波透過率が減少する帯域を、液晶の誘電率を変化させることにより制御可能であることがわかった。 以上より、本研究で提案した異なる液晶分子の配向状態による周期構造を有する液晶セルは、ミリ波伝搬特性を電気的に制御可能であり、周期構造や液晶等の最適化をすることでフォトニック結晶構造によるミリ波制御デバイスに応用が可能であると考える。
|
Report
(2 results)
Research Products
(4 results)