Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Research Abstract |
これまで物体の性質を識別するために,物体の誘電率の違いを静電容量変化で識別する薄膜電極対構造の接触センサが提案されている.センサ構造がシンプルかつ薄型であることから,他センサとの組み合わせや微細化に有用である.本研究では,この薄膜電極対構造の静電容量型センサに温・湿度のセンシング機能を付加させ,環境変化に対応しながら,接触した物体の性質,接触状態,接触圧等をセンシングする柔らかい皮膚感覚センサ(多機能触覚センサ)の開発を目指している. 二年目である平成16年度は,平成15年度の研究成果を基に,湿度検出機能を有する柔らかい静電容量型センサの試作および特性取得実験を行った.これまでの基礎的特性の取得においては,紙フェノール樹脂製のハードプリント基板を用いて作成していたが,曲面への適用および実装化を考慮して,フレキシブルなポリィミドフィルム基板を用いて作成した. 平成15年度の研究成果として,一対の電極から測定周波数を変えて得られる二種類の静電容量を用いて温度と湿度のセンシングが可能であることが示された.これは,周波数によって物体の誘電率が変化することを利用したもので,温度および湿度の両方に変化を示す周波数(数kHz)と温度にはほとんど変化を示さない周波数(数10kHz以上)が存在していたことによるものである.この手法を適用して同様の機能が実現できるかについての実験を行ったところ,特性に変化はあったが,同様の機能は実現可能であることが示された.したがって,人間の皮膚感覚と同様に,現在の温度・湿度状態を認識しながら,触ったものの材質を識別するセンサとして利用しうる可能性が示されたゆえ,今後,実装化に向けての実証実験を行っていく予定である.
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