近代化遺産の視覚的・構造的形態変化が歴史性認識に及ぼす影響に関する研究
Project/Area Number |
15760387
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
交通工学・国土計画
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
深堀 清隆 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (70292646)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 近代土木遺産 / 歴史的印象 / 土木遺産 / 近代化遺産 / 近代化土木遺産 / 歴史性認識 |
Research Abstract |
本研究は歴史的土木遺産を対象にその形態的、景観的特性がどのように人々の歴史的印象に影響するかを明らかにする。これにより歴史的価値があってもその視覚的特性上の問題から不適切な扱いを受けている構造物の景観保全を考える。まず埼玉県の煉瓦水門を評価対象として、昨年に引き続き51基の水門について現地調査を実施した。その結果を昨年度整備した土木遺産の歴史的印象チェックリストの形式でとりまとめ歴史的煉瓦水門特有の煉瓦の表情や構造形態の時間変化、装飾的要素の形態的特徴、水門の周辺景観の特性から、どのような歴史的印象を持ちうるかを把握できるようにした。さらに水門のどの特性が特定の歴史的印象に影響するかを詳細に知るために、形態認識に関するアンケート調査を実施した。評価においては、煉瓦水門を、「歴史的に感じるか」「より古さを感じるか」「魅力的か」の3つの基準により考察を行った。またこれらの印象を感じるのは、煉瓦水門のどの部分に着目したときであるかを併せて評価している。基本的な傾向として、煉瓦、汚れ・破損が歴史性認識の大きな要因となる。煉瓦水門の形にユニークな特徴がある場合、より歴史性認識が高まる。装飾についても、歯状・鋸状の装飾など他ではあまり見られないものが施されている場合や、ほかの水門に比べ装飾が多い場合に、歴史性を強く認識する。また周辺環境については、人工的な改変が無く自然に囲まれている、もしくは煉瓦水門と周辺が一体化している場合、歴史的認識が高まる。さらに周辺環境を含めた今後の景観保全を考えるために、歴史性、魅力、古さの3基準の組み合わせにより煉瓦水門をタイプ分けし、それぞれに望ましい整備方針について整理した。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)