ダブルバイパス式MRダンパーの力学特性の把握と建築構造への応用に関する研究
Project/Area Number |
15760433
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Building structures/materials
|
Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
岩田 範生 近畿大学, 理工学部, 講師 (20298152)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
|
Keywords | MRダンパー / MR流体 / バイパス / 減衰 / 免震 / セミアクティブ |
Research Abstract |
はじめに昨年度製作したストローク長が200mmのダブルバイパス式MRダンパーについて、ピストン速度と発生する抵抗力の関係式を流体力学に基づき構築した。磁場の有無に関わらず発生する抵抗力、磁場が作用しない場合に発生する抵抗力、及び磁場が作用する場合に発生する抵抗力それぞれについて主にナビエストークス方程式を基として各抵抗力を求め、正弦波加振実験により得られた速度-抵抗力関係と比較した。その結果、MR流体の挙動をビンガムモデルでモデル化することで、実験結果をよく摸擬する解析結果が得られた。 続いて、免震構造物に対して研究代表者による既に提案されているMRダンパー用の簡易履歴制御手法の実現実験を行った。同制御則は免震装置の復元力を最大限打ち消しつつ、吸収エネルギーを最大化することを目的としたものであり、加速度応答を最小化しつつ変形を抑制することを目指したものであるが、従来のMRダンパーではMR流体のクラスター形成に反応時間を要することから荷重を急激に変化させることが不可能であり、提案制御則を完全に達成するのは困難であった。本年度はダブルバイパス式のMRダンパーに対し、ダイオードを二つ用いたのみの簡単な制御回路を用いて、電源装置1つのみで同制御則を完全に達成することを目指した。一連の正弦波、三角波加振実験により、目標とした三角形状の履歴がほぼ完全に達成できることが確認でき、ピストン速度の向きが切り替わる瞬間に急激な荷重の変化を要する制御手法に対して、製作したダブルバイパス式MRダンパーが有効であることが示された。
|
Report
(2 results)
Research Products
(1 results)