Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Research Abstract |
本研究では,研究代表者の竹林が所属する神戸大学大学院自然科学研究棟3号館屋上のヒートアイランド対策屋根実験施設(以降クールルーフ実験施設と呼ぶ)における実験,実測と並行して,この領域で先駆的に研究を実施しているアメリカのローレンスバークレー国立研究所などの研究機関と連携し,研究交流を行いながら研究を進めた. 神戸大学のクールルーフ実験施設では,数種類の高反射塗料と芝生,土面,太陽光発電パネルの詳細な比較実測を2004年の夏から秋にかけて実施した.高反射塗料とは可視域の反射特性は従来の塗料と同じで近赤外域の反射率を大きく設定した塗料であり,見た目には従来の塗料と変わりないがトータルの反射率は大きくなるという特徴を持つ. 実測の内容はヒートアイランド対策屋根材料における表面熱収支に注目したもので,長短波放射収支計により各表面での短波長放射と長波長放射の上向き,下向き成分を測定し,各表面でのアルベド(日射反射率)を算出した.各ユニットに施工段階で埋め込んだ温度計,熱流計により,表面熱流を算出した.芝生,土面においては土壌中の含水率の測定を行い,水分の移動についても考察して蒸発量の算定を行った.最終的に,各測定対象面において熱収支の残差からヒートアイランドの原因となる大気負荷量(顕熱輸送量)が算出され,対策屋根のヒートアイランド緩和効果の相対的な評価が可能となった. これらの結果は,2004年8月に学芸出版社より出版された「ヒートアイランドの対策と技術」(森山正和編)の中に収録した.また,2004年3月末にローレンスバークレー国立研究所のアクバリ博士,ポメランツ博士に来日いただき研究討議を行った. 2004年12月に神戸大学で開催した第17回CUTE(都市熱環境会議)において,竹林が「屋上緑化及び高反射性塗料の熱・水分収支に関する研究」というタイトルで研究成果を報告するとともに,関連分野の研究者にも研究発表をして頂き,研究討議を行った.
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