Project/Area Number |
15770102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
谷 知己 財団法人東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (80332378)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | 1分子生理学 / 神経成長因子 / 成長円錐 / 蛍光1分子可視化 / 一分子生理学 / ナノテクノロジー |
Research Abstract |
神経細胞から伸び出た神経線維の先端には、成長円錐とよばれる、活発な運動能を持った構造が存在する。この成長円錐の運動性を制御するのは、神経成長因子とよばれる分泌性タンパク質である。この神経成長因子を蛍光色素Cy3で標識した蛍光神経成長因子は、成長円錐膜上の神経成長因子受容体と結合した後に、比較的大きな拡散係数(0.3μm^2/s)で2次元拡散運動をおこなうことが観察された。このような2次元拡散運動の後、受容体と神経成長因子の複合体はアクチン骨格系による細胞内一方向性運動(4μm/min)によって、成長円錐の周縁部から中心部に向かって輸送されることが明らかとなった。成長円錐中心部では、神経成長因子と受容体の複合体はエンドサイトーシスを経て細胞内に取りこまれているが、神経成長因子と受容体の複合体がどの段階まで膜上に露出しているのかは不明であった。そこで、神経成長因子と受容体の結合がpH依存的であることを利用し、蛍光神経成長因子を投与した成長円錐の細胞外溶液を急激に酸性化させた実験から、神経成長因子と受容体の複合体は、アクチンによる一方向性輸送の途中で細胞内に取りこまれることが示唆された。このような膜タンパク質のダイナミックな輸送を、膜上に張ったDNA鎖によって実験的に制御する実験を試みたが、DNAを操作するためのレーザートラップ用近赤外光が、蛍光神経成長因子の1分子観察を妨げるなどの理由で、未だ成功には至っておらず、レーザートラップを用いない方法での試みを模索しつつある。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)