Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
ヒトの消化・吸収、代謝調節といった生理活動は、同じ食物を経口摂取した場合でも、個人のライフスタイルやライフステージ等による体内状況の違い、温度や日照などの日内変動、季節変動等による環境要因の違い、または摂取した栄養素の種類、単品か食事かといった摂取状況の違いにより大きく影響を受ける。このように自然環境や人工環境といった因子によって発現に差を示す生理反応を生理的多型性というが、消化・吸収、代謝調飾の生理的多型性の発現に影響を与えやすい因子はいったいどのようなものであり、具体的にどのような機序で多型性を発現させるに至るかの詳細はまだ明らかではない。個人の消化・吸収能力、代謝調節能力を適切に把握するためには、その因子・機序を明確に理解することが重要となってくる。特に近年は生活習慣病の一次予防の重要性が叫ばれ、その予防のためには適切な食物摂取と生理活動を保つことが求められるため、個人の消化・吸収、代謝調節の生理的多型性発現機序を明確にすることは疾病予防という意味でも大きな課題である。このような背景の中、現在用いられているアセスメントの指標は必ずしも個人に対応したものではなく、年齢や性別などあくまでも画一的な指標を用いたものしかない。そこで本研究では食物を経口摂取した場合の消化・吸収、代謝調節の生理反応に多型性をもたらす因子と機序を明らかにし、個人に対応したアセスメント法を確立することを目的とし研究を行った。本研究では食物に含まれる栄養素のなかでも、生きるためのエネルギー源であり、その代謝異常が生活習慣病発症に深い関与を持つ糖質に着目して検討を行った。
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生理人類学会誌 8
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