Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
本年度は,培養温度と還元剤が嫌気的プロピオン酸分解系における古細菌群集構造に及ぼす影響を解析し,Rice Cluster Iの選択的な培養条件の検討を行った。Widdelの無機塩培地を基本培地とし,硫化ナトリウム,クエン酸チタニウム(III),システイン塩酸塩をそれぞれ還元剤として加えたものを培地として用いた。弘前大学附属生物共生教育研究センター金木農場の湛水水田土壌を接種源とし,プロピオン酸を基質として加え,培養温度を,20℃,30℃,37℃とした。古細菌群集構造は培養液から古細菌16S rDNA特異的プライマーで増幅した16rDNAをバイオラッドのDCoseシステムを用いてTGGE解析することにより行った。いずれの培養条件での移植二回で古細菌群集構造は一定になった。水素利用性メタン生成菌であると予測される新規古細菌群Rice Cluster I由来の16SrDNAは土壌から直接抽出したDNAとプロピオン酸をバイアルビン内の湛水土壌に添加した試料から抽出したDNAからはTGGE解析によって確認されたが,集積培養を行った場合は,、培養温度,還元剤の種類に関わらず,検出されなかった。酢酸消費者としては20℃においてMethanosaetaに近縁な16SrDNAは培養温度に関わらず検出された。また,水素消費者としては培養条件に関わらずMethanomicrobiaceae科のMethanoculleusに近縁なメタン生成菌の選択的な集積が確認された。以上のことからRice Ciuster Iの選択増殖の為には還元剤,温度は殆ど関係せず,その他の培養条件を検討する必要があることが考えられた。
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