Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
本年度は,珪藻Thalassiosira gravidaを材料としてアラニンラセマーゼの単離・精製を試み,一次構造解析を行った。まず,Toyopearl Butyl-650M(Tosoh)で2つの活性ピークが得られ,このうち,疎水性の強い画分はHydroxyapatite(Bio-Rad)で,さらに2つの活性ピークに分かれたため,合計3つの活性ピークが認められた。これらの精製酵素の化学的性状を調べた結果,いずれも最適pHが9.0付近,D-およびL-Alaのみを特異的に基質とすること,活性発現にピリドキサール5'-リン酸(PLP)の新たな添加を必要としないが,PLP酵素阻害試薬により阻害されることなどの性質が類似していた。また,サブユニットの分子量はいずれも38kDa付近で,2量体であることも類似していた。これらの物理化学的性状が非常に類似していたため,これらの活性ピークの相違を明らかにするためには,一次構造配列まで踏み込んで解析する必要があると考えられた。 そこで,精製酵素について,N末端配列解析を行った結果,いずれも残念ながらN末端はブロックされていた。そこで,最も活性の高かった活性ピーク(Butylで分かれた疎水性の強い画分をさらにHydroxyapatiteで分けた活性ピークのうち,10mMリン酸カリウム(pH6.8)で溶出された画分)について,リシルエンドペプチダーゼ(Wako)消化後,逆相クロマトグラフィー(ODS-120T:Tosoh)によりペプチドを分取し,ペプチドマップを作成後,気相プロテインシーケンサー(Shimadzu)により内部配列解析をすすめたところ,数残基のアミノ酸配列が明らかになった。ホモロジー検索の結果,シアノバクテリアのアラニンラセマーゼの配列と類似していた。
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