多面的応用が可能な非RI高感度キナーゼアッセイ系の開発
Project/Area Number |
15790072
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Drug development chemistry
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
梅澤 直樹 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (40347422)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | プロテインキナーゼ / 活性検出法 / 蛍光 / リン酸化 / ペプチド |
Research Abstract |
筆者は安全かつ高い汎用性を有するキナーゼ活性検出法の開発を目指し、リン酸化アミノ酸の化学的性質に着目した新規キナーゼ活性検出法を考案した。標的酵素群として、まずセリンートレオニンキナーゼを選択し、検出法の開発に着手した。 筆者の考案したキナーゼ活性検出法の概略を以下に示す。まず、キナーゼの基質ペプチドをビーズやプレートといった固相上に調製する。この固相担持ペプチドにキナーゼを作用させ、基質ペプチドをリン酸化した後、塩基処理すればリン酸基がβ-脱離し、炭素-炭素二重結合が生成すると考えられる。新たに生成した炭素-炭素二重結合は、マイケル付加反応の受容体となるため、チオール基を有する蛍光試薬と反応させれば、リン酸化セリン、トレオニンを蛍光性に誘導化できると考えた。 はじめに、新規蛍光試薬のデザイン合成を行った。合成に成功した化合物群の中から、β-脱離後のペプチドと速やかに反応し、反応前に比べ約10倍蛍光強度が上昇する化合物を見いだした。この蛍光変化により、本検出系のS/N比、感度、信頼性の向上が期待できる。また、本化合物は新規化合物であり、キナーゼ活性の検出以外にも利用できる可能性がある。 ビーズに担持したペプチドを基質として用い、本検出原理でキナーゼ活性を検出できるか検討した。キナーゼとしてプロテインキナーゼA(PKA)を用いたところ、種々の検討を要したものの、PKA活性を蛍光強度変化として検出可能な条件を見出した。また本検出法を用いたPKA阻害剤のスクリーニングも可能であった。さらに、ほぼ同様の条件でカゼインキナーゼI活性の検出にも成功し、本検出法が一般性を有していることも明らかとなった。今後、マイクロプレートに担持させたペプチドを用いた検討や、脱リン酸化酵素活性の検出など、更なる改良、応用を進めていきたい。
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Report
(1 results)
Research Products
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