極性上皮細胞における有機イオントランスポータの細胞膜局在化機構の解明
Project/Area Number |
15790093
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Medical pharmacy
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
桂 敏也 京都大学, 医学研究科, 助教授 (10283615)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | 極性上皮細胞 / ペプチドトランスポータ / 蛋白質間相互作用 / PDZドメイン / 細胞膜ターゲティング / 膜輸送 / 有機アニオントランスポータ |
Research Abstract |
小腸や腎臓などの極性上皮細胞では、血管側側底膜と管腔側刷子縁膜に機能特性の異なる有機イオントランスポータが局在し、薬物輸送の方向性(吸収・分泌)の決定に重要な役割を果たしている。しかし、これら有機イオントランスポータの細胞膜局在化機構については未だ不明な点が多い。本研究では、薬物トランスポータとしてペプチドトランスポータ(PEPT1)を選択し、蛍光蛋白質(EGFP)との融合蛋白質として極性上皮細胞LLC-PK_1に安定発現させ、PEPT1の細胞膜局在化機構について検討を加えた。PEPT1のC末端側アミノ酸3残基(PDZドメインによって認識されうる配列:PDZ-interacting domain)を欠失させた場合、主にライソゾームと側底膜に局在が認められ、主に頂側膜に発現している野生型とは明らかに異なっていた。従って、PEPT1のPDZ-interacting domainが細胞膜局在に関与していることが考えられ、その機構について詳細に解析した。パルス-チェイス法と細胞表面ビオチン化により生合成後のPEPT1の細胞膜発現挙動について検討したところ、PEPT1変異体も野生型と同様に頂側膜へ輸送されるものの、頂側膜に発現後の消失が野生型に比べて速く、速やかに内在化していることが明らかとなった。以上の結果より、PEPT1のC末端側3残基を欠失させることによって、選別過程や輸送過程には影響が認められないものの、頂側膜における保持機構に影響することが示唆された。PEPT1と相互作用するPDZ蛋白質は現時点では不明であるが、PEPT1のPDZ-interacting domainを介した蛋白質相互作用によって頂側膜においてPEPT1が保持されるものと考えられる。
|
Report
(2 results)
Research Products
(4 results)