Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
ポリコーム群タンパク質(Eed,Ezh2,Edr2,Ring1Bなど)は標的遺伝子座上で複合体を形成しその発現を抑制する.また,多くのポリコーム群はリン酸化修飾を受けていることも知られている.しかしながら,これら分子機構はほとんど理解されていない.既に我々は酵母two-hybridスクリーニングによってEdr2結合タンパク質としてHipk1,Hipk2,Hipk3を同定していた.そこで,本年度ではHipksのポリコーム群への関与を調査した.まず,マウス11.5日胚を用いた免役共沈降法により内在性Hipksとポリコーム群との結合能を調べた.その結果,Hipks,少なくともHipk2は,Ezh2と結合していることがわかった.加えて,タグ付きHipk2およびEdr2外来遺伝子を共強発現した細胞では,弱いながらもHipk2-Edr2相互作用が見られた.次に,Ezh2とEdr2のリン酸化修飾の有無を調べた.ES細胞核抽出物を脱リン酸化酵素処理した後にウエスタン解析したところ,Edr2,Ezh2の両方でおそらく脱リン酸化効果による下方へのバンドシフトを確認することができた.Hipks欠乏によるリン酸化Ezh2,Edr2への影響を調べるためにHipk1-/-Hipk2-/-ノックアウトマウス胚由来の繊維芽細胞およびEs細胞を作製した.これら細胞のウエスタン解析の結果,期待に反して,Ezh2およびEdr2のリン酸化状態は維持されたままであった.考察すると,残ったHipk3が補正的にリン酸化しているのかもしれない.あるいは,Ezh2およびEdr2は複数のリン酸化部位を持っているためにHipk変異による非リン酸化の結果はバンドシフトとして表れないのかもしれない.
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