DNA組換・修復における免疫不全症の新規原因遺伝子Artemisの機能解析
Project/Area Number |
15790169
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
石合 正道 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (90298844)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | DNA修復 / 免役不全症 / 非相同末端結合(NHEJ) / 放射線感受性 / リン酸化 / V(D)J組換え / DNA組換え / 免疫不全症 |
Research Abstract |
RS-SCID免疫不全症の原因遺伝子Artemisと相同性の高い遺伝子が他に2種類存在する(SNM1A、SNM1B、SNM1C/Artemis : SNM1ファミリー)。代表者らの解析により、SNM1ファミリーは二重鎖DNA切断修復に関与するSNM1C/ArtemisとDNA鎖間架橋(ICL)修復に関与するSNM1A、SNM1Bの2つに分かれる(Ishiai et al.2004)。 本年度は、樹立した欠損細胞を用いて、DNA修復におけるSNM1ファミリーの分子作用機序を明らかにすることを目的に、まず遺伝学的な検証を行った。SNM1C/Artemisについては、ArtemisとDNA-PKの二重変異細胞を作製し、生体内でArtemisの機能はDNA-PKに依存することを明らかにした。SNM1A、SNM1Bについても同様に遺伝学的検討を行い、SNM1Aは既存のICL修復経路やSNM1Bと独立の新規ICL修復経路であることを証明した(Ishiai et al.2004)。 Artemisのリン酸化について、さらに生化学的検討を行った。試験管内でArtemisはDNA-PKと複合体を形成し、リン酸化されることを確認した。一方、生体内ではArtemisは定常状態でリン酸化されていること、放射線照射によりさらにリン酸化を受けることが判明した。生体内でのArtemisのリン酸化酵素の検討を現在進めており、DNA-PK以外の別のキナーゼが関与する事が示唆された。 最後に、昨年度検討した、生体内で直接、非相同末端結合(NHEJ)型のDNA修復を検出する系(プラスミ再結合アッセイ)を確立し、Artemisの機能ドメインについて解析を行った。ArtemisのDNA修復機能にはSNM1ドメインと複数のリン酸化部位が必要であることを明らかにした。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)