Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Research Abstract |
肥満は大腸発がんの危険因子であるが,そのメカニズム解析に関しては現状では知見に極めて乏しい。肥満マウスであるレプチン受容体異常マウス(dbマウス,C57BL/KsJ-db/db)およびレプチン異常マウス(obマウス,C57BL/6J-ob/ob)を用いて,化学発がん物質誘発大腸発がんの感受性及びその修飾メカニズムを検索し,肥満起因性危険因子の同定に迫るために以下の実験を行った。食事制限下(3gMF/mouse/day)の4週齢のホモ接合体マウス(dbマウスとobマウス)及びそれぞれのヘテロ接合体マウス,野生型マウスに大腸発がん物質であるazoxymethaneあるいはdimethylhydrazineを週1回5週連続皮下投与した。投与終了後5週(13週齢)で前がん性性格を持つとされる大腸粘膜におけるaberrant crypt foci数及びdysplastic crypt数を検索した結果,野生型マウス,ヘテロマウスに比べ,いずれのホモマウスでも有意な病変の発現増加が見られた。これらの結果から,ヘテロあるいは野生型マウスに比べてこれらの肥満ホモマウスでは化学発がん物質誘発大腸早期病変発現が促進されることが示唆された。高レプチン血症の関与を除外したob/obホモマウスにおいても発がん促進が見られることより,レプチンを介した大腸発がん促進はpredominantではないことが示唆された。また,これらのホモマウスでは,食餌制限条件下にも関わらず膵ラ氏島の過形成及び高インスリン血症が特異的に見られた。従って,高インスリン血症などが大腸発がんの肥満起因性危険因子としてより可能性があることが考えられた。
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