C. albicans菌体外多糖画分(CAWS)の血管炎誘発作用に関する研究
Project/Area Number |
15790228
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bacteriology (including Mycology)
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
三浦 典子 東京薬科大学, 薬学部, 講師 (30218036)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 血管炎 / 真菌構成成分 / CAWS / β-glucan / mannoprotein / 致死毒性 / マウス系統差 / 培養条件 / Candida albicans / Candida培養上清多糖 / mannan-glucan complex / DBA / 2 / IL-10 |
Research Abstract |
深在性真菌感染症患者の血中に存在するβ-glucan画分を想定して,Candida albicans培養上清より作成したCAWS(C.albicans water soluble fraction)は,β-glucan-mannoprotein complexであり,深在性真菌感染症の診断薬であるリムルス試薬に陽性の物質である.これまで明らかになっているCAWSの生物活性は,急性の致死毒性と血管炎誘発作用であり,これらの活性はマウスの系統によって大きく感受性が異なっていた.一方,C.albicansは異なる条件下で培養すると,細胞構造の変化が起こることが知られている.そこで,本研究では異なる培養条件を用いてCAWSを作成し,CAWSの物性と生理活性への培養条件の影響を解析した. その結果,培養時のpHは,CAWSの収量や糖組成,構造に影響を与えることが明らかとなった.さらに27℃,pH5.2の培養条件で作成したCAWSは,pHをコントロールしないCAWS(培養開始時pH5.2,培養とともに徐々に低下)と比較して急性の致死毒性や血管炎誘発作用が弱く,血管炎誘発過程における致死活性も低いことが明らかとなった. 真菌細胞壁は菌の生存に不可欠な成分であり,その構造は病原性との関連からも重要である.培養条件は様々な合成酵素や分解酵素の発現,及び活性に影響する可能性があり,培養条件を変化させることで異なる構造の細胞壁が形成される.CAWSは菌体から放出される画分であるが,本研究により培養条件の変化が,CAWSの物性に影響を与えることが明らかとなり,生理活性の異なるCAWSを得ることができた.培養条件の変化によって菌体外多糖であるCAWSの糖組成や構造,活性が変化することは,深在性真菌症患者血中β-glucan画分の宿主への影響という面からも重要であると思われる.
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)