Project/Area Number |
15790252
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Immunology
|
Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
小嶋 英史 獨協医科大学, 医学部, 講師 (40322408)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | HIF-1α / 低酸素 / B細胞 / 分化 / 骨髄 / 解糖系 / 糖膜輸送蛋白 / グルコース / 糖輸送蛋白 |
Research Abstract |
本研究は、低酸素状況下で誘導される転写因子Hypoxia Inducible Factor-1α (HIF-1α)によるB細胞分化制御の機構解明を目指した。 昨年度までに、HIF-1αの主要な標的遺伝子が解糖系に関与していることから、骨髄中のB細胞分化における解糖系の役割を検討し、後期pro-B細胞からpre-B細胞への分化課程で解糖系がきわめて重要な役割を果たしていることを示唆する結果を得た。 今年度は、この結果を遺伝子レベルで網羅的に検証するために、DNAマイクロアレイ解析を行った。その結果、意外にも多くの解糖系関連酵素は野生型と同様にHIF-1α欠損未熟B細胞で発現されていた。しかしながら、解糖系で最も重要であると考えられる酵素の一つである6-phosphofructo-2-kinase/fructose-2,6-biphosphatase 3 (pfkfb3)がHIF-1α欠損未熟B細胞では殆ど発現されていなかった。一方、HIF-1α欠損未熟B細胞では、TCA回路に関連するいくつかの酵素で野生型に比べて高い発現が観察された。この結果はHIF-1α欠損未熟B細胞では、解糖系の機能不全をTCA回路が代償していることを示唆している。現在、未熟B細胞分化過程におけるpfkfb3蛋白の発現を検討中である。また、pimonidazoleを用いて骨髄でのB細胞分化課程で実際に低酸素状況に曝されている分化段階が存在するかを検討したところ、後期pro-B細胞・pre-B細胞が低酸素状況下にあることを示唆する結果が得られた。しかしながら、insulin-like growth factor 1 (IGF1)がB細胞分化に関与し、またHIF-1αがIGF1で誘導されるとの報告もなされており、B細胞分化におけるHIF-1αの機能発現が低酸素によるのかIGF1によるのか現在検討中である。
|