生体肝移植における樹状細胞とNKT細胞の動態による拒絶発見とその制御機講の解析
Project/Area Number |
15790275
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Laboratory medicine
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
富山 智香子 新潟大学, 医学部, 教務職員 (80359702)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | 肝臓 / 樹状細胞 / 拒絶反応 / 生体肝移植 / NKT細胞 / 糖鎖 / Toll-like receptor / 免疫寛容 |
Research Abstract |
本研究課題において、得られた成果を以下に示す。 1.ヒト生体部分肝移植での移植片拒絶と移植肝内樹状細胞とNKT細胞との関連性 ヒト正常肝内樹状細胞(dendritic cells : DC)は表面マーカー上成熟型、逆に末梢血内DCは未熟型であることを前年度に報告している。また、生体肝移植におけるトレランス誘導には移植肝内CD28^+CD56^+T細胞の減少とdonor type CD56^+T細胞のキメリズムの長期形成が重要であることを我々のグループは報告している。今回、肝移植におけるトレランス誘導と肝および末梢血の樹状細胞との関連性を調べるために、生着している症例と拒絶反応を起こした症例とでその違いについて検討を行った。その結果、移植肝内では拒絶反応を起こした症例は生着している症例と比べ、成熟型DCの割合の減少を認めた。しかし、末梢血ではDC全体の割合が増加傾向にあるものの、正常と同様に未熟型DCが多かった。このことから、成熟型である肝DCがトレランスを誘導し、移植片生着に重要な働きをしていることが示唆された。またこのことから、移植肝内のDCの性状を調べることにより、拒絶反応の早期発見の可能性も示唆された。 2.マウス肝樹状細胞の機能解析 マウス肝DCは脾と比べ、表面マーカー的、および機能的にみて未熟型が多く存在すると考えられることを前年度報告した。今回は、機能解析としてDCの自然免疫で働いている重要な分子であるToll-like receptor(TLR)に着目し、またDCとT,B細胞間のinteractionに糖鎖が関係していることが近年報告され始めてきているため、この点について解析を行った。その結果、肝DCは脾と比べ、TLR2およびTLR3の低発現という特徴が見られた。糖鎖については、ジ-N-アセチルキトビオース、およびN-アセチルガラクトサミンの高結合性が見られた。
|
Report
(2 results)
Research Products
(11 results)