Project/Area Number |
15790302
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Public health/Health science
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
斉藤 功 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (90253781)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 高感度CRP / ヘリカルCT / 石灰化 / 疫学 / リスクファクター |
Research Abstract |
本研究は炎症指標である高感度CRP(hs-CRP)とヘリカルCTによる冠動脈石灰化との関連について検討することを目的とする。大分県M町における平成15-16年度の基本健診においてhs-CRPを測定した者から(計2060名)、各年のhs-CRP値上位100名をhs-CRPの高値群として抽出した。対照群として非高値群の中から高値群の性年齢構成に一致させた100名を無作為抽出した。郵送で両群に本研究参加の希望者を募集し、書面による同意が得られた高値群64名、非高値群94名に対してマルチスライスCTを実施した。マルチスライスCTは気管分岐下1.5cmより120mmを撮影した。撮影条件は、120KV、180mA、0.75sec half scan、心電図同期撮影とし、撮影スライス厚3mmのscan&scan法で行なった。なお、今回使用したCT検査時の被ばく吸収線量(CTDI)を測定したところ6.76mGyでありガイドラインが定める基準値以下であることを確認した。石灰化の評価は、循環器科専門医2名により独立して判定を行い、冠動脈枝ごとに、石灰化なし、軽度、中等度、高度の4段階の判定を実施した。本研究ではいずれかの冠動脈枝において中等度以上の石灰化が認められた場合を石灰化ありとして分類した。hs-CRP高値群、非高値群のhs-CRPの中央値はそれぞれ53μ/dL、259μ/dLであった。石灰化ありは両群合わせて男性33.3%、女性16.8%であった。hs-CRP高値群と非高値群でみると、前者の石灰化が30.0%、後者が35.5%であり、両群の石灰化の割合の違いは認めなかった。性別にみると、女性において非高値群11.1%に対して高値群では25.0%の石灰化を認めた(P=0.059)。hs-CRPの高値群と非高値群を合わせ、男女別にhs-CRPの値ごとの石灰化の出現頻度をみたところ性の交互作用を認めた。ロジスティックモデルから女性におけるhs-CRP非高値群に対する高値群の石灰化出現率の年齢調整済みオッズ比を求めたところ、3.25(95%信頼区間:1.07-9.83)で統計学的に有意であった。hs-CRP値の増加は女性において冠動脈石灰化との関連を示唆するが男性での関連は明らかでなかった。
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