肥大心におけるLysyl oxidase familyの役割に関する検討
Project/Area Number |
15790402
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
宮崎 宏 久留米大学, 医学部, 助手 (90343699)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 心肥大 / 細胞外マトリックス / Lysysl oxidase / 心筋細胞 / ラット |
Research Abstract |
Lysyl oxidase familyは、コラーゲンやエラスチンの架橋反応を担う酵素であり、細胞外マトリックスの形成に重要である。我々は、DNA chipを用いた検討で圧負荷心肥大および容量負荷心肥大の両者で、lysyl oxidase-like protein(LOXL)の発現が亢進していることを見いだした。本検討では肥大心でのlysyl oxidase familyの発現変化とその意義の解明を目的とする。昨年までの検討からLOXLは、(1)正常心筋細胞で発現している、(2)圧負荷、容量負荷、ホルモン刺激を問わず肥大心筋細胞で発現亢進がみられる、(3)心筋細胞においてはG蛋白共役受容体刺激やIGF-1により細胞肥大と共に発現が亢進する、の3点が明らかとなった。今年度は、肥大心筋細胞でのLOXLの機能解明を試みた。まずLOXLの発現変化には酵素活性の変化を伴うか否かを検討すると、肥大アゴニストはLOXの活性も亢進させることがわかった。さらに、LOX活性の阻害により肥大反応が有意に抑制されることが判明し、肥大反応にLOX活性が関与することが示唆された。次にN末端欠損変異LOXLを作成し心筋細胞に発現させることにより、肥大反応に与える影響を野生型と比較すると、N末端欠損変異の発現では肥大反応が有意に抑制されることがわかった。これらの結果から、LOXLは肥大心で発現し発現亢進には肥大シグナルの下流にある共通経路が関与することと、LOXアイソフォームは心筋細胞肥大において促進的に働く可能性があり、その機序としてはLOX活性とともにLOXL特異配列が関連する可能性があることが判明した。以上の結果については論文執筆中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)